平成20年8月

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7月の民の謡 9月の民の謡

お待たせしました、一ヶ月振りに一気に書き上げました。


CD付き「岸和田の笛」教本 発売開始
2100円(税込み)




新刊「伊勢大神楽の音曲構成A」『たいころじい33号(師匠の連載です)

8月31日 北町地車入魂式 + 堺町地車清祓式
■笛吹きの独り言■
本日も悲惨な動き方をしなければならない。入魂式の後、清祓式にて玉串奉奠の笛を奏さなければならない。楽しみではあるが、体力と、最後は精神力勝負である。

午前1時起床。何やかやと準備。昨年までは忠岡出発だたのが岸和田出発になったのでかなり楽ではある。
午前2時。六覺さんから自転車で出発したのの連絡あり。
午前2時10分。自転車がパンクしたとの連絡あり。
午前2時40分 六覺さんと。民の謡で合流。
午前3時 塚本くんと城見橋で合流。
午前3時半 植山工務店到着。






午前4時頃 植山工務店出発


植山工務店・故先代棟梁本宅前にて、太鼓が刻まれる。

上町の村中をゆっくりと抜けていく。


岸和田駅高架下を高速で廻し、駅前に向かう。一瞬ここで諦めようと思ったが、やはり商店街逆行を撮っておきたい。全速力で裏道を抜ける。途中、間違った裏道(明後日の方向に行く)に走り込む者に「ちゃうっちゅうねん!」と頭の中で突っ込みを入れながら、『あれ笛の人ちゃうん?』という声に対して「俺が走っている姿を見たら不幸になるから見るな!」と心の中で念じつつ、ギリギリ地車の前方に出ることが出来た。


「走った後急にとまったら心臓が止まるから必ずゆっくり歩きなさい」という家訓を裏切りつつ、シャッターを切る。殆ど自己満足の写真であるが、たまには運動も必要であろう。



昭和大通献燈台前にて地車を据える。

急いでコナカラ坂へ移動。コナカラとは小半とかいて半(なから)45度のさらに半分の意。現在勾配は緩められているが、近くのカムロ坂にてその角度を実感できる。そう言えば、今回の『たいころじい』で編集長との対談は、お天気キャスターの半井(なからい)さん。普通に「半」を「なから」と読むのか・・などと考えつつ。5時に到着。既に人が一杯である。上手い具合に撮影場所を確保せねばならない。


六覺千手さんとウィンの打ち合わせをしつつ待機。

午前6時纏到着。そもそもの撮影目的は六覺さんが万が一ミスった時のサブである。こちらもミスれない。





太鼓の表紙が切り替わり、地車がぐんぐん坂を駆け上がる。順当にやりまわし、城周へ向かう。

ここでまた走らなければならない。コナカラから対角面にある五風荘前で、城と地車のツーショットを撮らねばならない。
ひたすら走る。

 間に合った。


神社前に地車を据える。新築の本殿を皆が見上げる。


拝殿内にて入魂式。
先日気付いたのであるが、偶々か狙ってか、見た目程、拝殿内は響き過ぎず、音響効果はちょうど良い。


勉強不足で申し訳ない(油屋治兵衛?茶屋新右衛門?)。番号持(町名持)の名前がわからない。縁板の文様の仕上げが目を惹いた。美しい。


土路幕正面は松田武幸氏による「三方ヶ原(武田信玄×徳川家康)。


四方を清め、地車が出発。

 




城見橋での「やりまわし」を見送り一旦神社へ。後、民の謡へ戻って清祓式の準備。


早朝にも拘わらず、祭礼当日でもないのに、すごい人数である。(後旗、纏の地紋は、やはり逆紋となっていた。何かの機会に正されればいいのだが)


民の謡店舗からは紀州街道を駆け抜ける地車が見える。

午前7時 民の謡に戻る。
午前7時45分 堺町地車小屋に出発。歩いて5分。
今年初の清祓式。





毎年、一番ざわつく町が堺町であるが、本年は入魂式とかさなり、その出迎えのため全員が正装(法被)であるためか、非常に厳粛な雰囲気であった。一年を通して、もっとも気を遣う笛がこの清祓式である。祭礼当日までに順次、残り14ヶ町を廻ることになる。今年も岸和田祭がはじまった。

■民の謡事務局■
お盆明けから、9月(岸和田・春木)、10月(岸和田山手・泉州一帯)からの笛のお客さんと房の注文でごった返しています。祭礼に使用される楽器類を扱う名誉な仕事ですので、気を引き締めて乗り切りたいと思っております。

8月27日 岸和田だんじり祭 鳴物事始め 笛の段 完成記念 (+土居さんの誕生日)
 CD付き 2100円(税込み)
■民の謡事務局■
『岸和田だんじり祭 鳴物事始め 笛の段』が遂に・・というか急に発売です。民の謡でベストセラーとなっている『岸和田だんじり祭 祭禮練習用篠笛譜』の大改訂判です。表紙絵は師匠発案の「天岩戸開き 岸和田囃子で舞う天宇受売命」です。内容に関しては以下の「序」をご覧下さい。音源は昨年の文化庁芸術祭での演奏。篠笛二管の掛け合いが美しいです。このCD付き教則本は文化庁委嘱事情伝統文化こども教室推薦書籍にもなっています。正しい奏法と誤った奏法、「並あし」「きざみ」の古典旋律が収録されたCD付き、岸和田囃子の継承・発展に寄与できるものに仕上がりました。是非手にとって見て下さい。「民の謡」ほか、「だんじり会館(岸和田)」「ウイン新店舗(忠岡)」「ヤングレコード(岸和田)」「福家書店(春木)」「アイチ(堺)」ほか、岸和田市内の書店でも販売予定です。ISBNを取得していますのでアマゾンでも購入可能となります。準備までもうしばらくお待ち下さい。

序(本文より) 

『岸和田だんじり祭 鳴物事始め 笛乃段』は、岸和田囃子における笛の入門書です。本書は、町ごとの旋律に即応できる「笛の基礎」を習得することを目的としています。 
 
正奏法と誤奏法を比較
 「民の謡(たみのうた)」では、これまで子供から年配者まで何百人もの人々に篠笛を指導してきました。また、当店には、堺・泉州地域の青年団が笛を求めてやって来ます。彼らとの交流を通して、多くの奏者に共通する誤った奏法や、練習方法の問題点を把握することができました。『鳴物事始め』は、私と門下生、多くの地域の青年団との試行錯誤の成果です。本書では「正しい奏法」を示すだけではなく、多くの人が陥りがちな「誤った奏法」も併せて掲載しています。これらを比較することで自身の弱点が明確となり、奏法の改善が容易になると共に、後継への指導力も養うことができるはずです。

習得すべきは「五つの音」と「二つの曲」のみ 
岸和田囃子で必要な音は僅かに五つです。また、覚えなければならない基本曲も「並あし」「きざみ」の二曲だけですので、基本技術の習得は決して遠い道程ではありません。もちろん、二管の掛け合いや、音量・音色まで気を配った笛の習熟にはさらなる練成が必要ですが、五音二曲の基礎が出来ていれば恐れるに足りないでしょう。

数字譜と口唱歌(くちしょうが) 
旋律の習得・伝達・継承には「数字譜」や「口唱歌」などの「鳴物共通言語」が効果的です。本書では、五つの音(運指)を「2・3・5・6・7」の五種類の数字で表しています。また、初の試みとして、曲調を伝えるために「口唱歌」を採り入れました。口唱歌は曲を歌で表現したものであり、雅楽や能などの伝統芸能に一般的な旋律の習得法です。これにより、音が出る前段階から旋律を覚えることが可能となります。特に、指が小さいために指孔を塞ぐことができない低学年の子供たちに有効です。また、口唱歌の発音は、実際に笛を吹く際の喉の形に合わせています。口唱歌を大きな声で歌い慣れることにより、擦れのない大きな笛の音が出るようになります。

本文の一字一句、図表の一つ一つが「岸和田の笛」を習得するための道標です。適切な手順を積み重ねれば笛は必ず鳴りますし、さらなる修練を重ねることにより、美しい響きで美しい旋律を奏でることができるはずです。初心者の方も経験者の方も本書をご活用いただき、岸和田囃子の継承・発展にお役立て下さい。


                                               
平成廿年八月吉日 民の謡代表 森田玲








■笛吹きの独り言■
私が初めて書いた教本が『岸和田だんじり祭 祭禮練習用篠笛譜(CD付)』その後すぐに新訂版を出すが、それも平成十四年。六年も経つと流石に色褪せてくる部分もあり大改訂に踏み切った。表紙の絵の案は題名の「鳴物事始め」から表題の図柄を思い付いた。「天岩戸開き」は岸和田祭文化圏では子供でも知っている名場面。私の祖父が大町(岸和田・八木)で、大町の地車の土呂幕正面に大きく彫られていた印象もあり、最も好きな場面である。この大町の地車は元・旧市・北町の地車で現在、奈良県大和高田で曳行されている。現在では『地車名所独案内』の「彫物図柄表」を見返すと「天岩戸開き」は殆どの町に彫られており、地車大屋根枡合のような上方に好まれている。

 

この場面は「神楽の起源」でもあるため「鳴物事始め」の表題に相応しい。ここまで来るとネタが溢れてくる。

・音曲を岸和田囃子(通常は雅楽の楽器が描かれ彫られる)として、鉦・小太鼓・大太鼓・笛とする。

・子供たちが感情移入をしやすいように、笛の吹き手の後方からの図柄にする。

・岸和田の彫物の印象に近付けるために「松」を入れる。

・・・など、一瞬にして大枠が決定した。この大枠だけ決めて後は描く者に任すことに。

(下絵)

絵は、先日入魂式を済ませたばかりの岸和田・宮本町の土呂幕を手掛けた河合さんに依頼(最近頼ってばっかりです。助かります)。日頃は彫物のための絵を描くため、絵のための絵を描くことがなく勝手がわからないので、まずは、彫物の下絵と同様に板にチョークで当たりをつけ、それから墨を入れるとのこと。数回の遣り取りの後、写真のような下絵が完成。予想を遙かに上回る出来映えに編集部一同ひっくり返り、この日は編集作業を一休みして中祝い。この下絵から数日後に表紙の絵が完成した。現状では内容が表紙負けしているので、さらに増補改訂することに。因みに、大木の切り株が太鼓というネタは、確か浅野太鼓さんが実際に作ったという話から思い付いた。いつまで見ても飽きないすばらしい構図で、かつ随所に岸和田ならでわの工夫が施されている。最近は飲みに行っても必ずこの本を携帯し、おしながきの横に添えて飲むようにしている。

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今日は、亡き土居さんの誕生日である。今年で四回目の「ふみどんの日」。講演終了後に土居さんのビデオを見ました。
CD『清めの笛』に収録されている「秋の音」の場面が映像で残っています。

(気の入れ方と美しさ、今年もまだ土居さんに勝てていなかった〜森田)

土居さんの太鼓の音源はCD『清めの笛』に収録。こちらから一部視聴できます。

8月25日 岸城神社 正遷座祭
■笛吹きの独り言■

岸城神社本殿が遂に完成。午後7時より仮殿となる戎殿から本殿への正遷座祭が執り行なわれた。旧本殿から戎殿への遷座祭は平成十八年九月廿九日。(旧本殿は明治29年に完成・本年新調宮本町の大屋根後枡合には旧本殿が彫られており、後方の旗受けは岸城神社の賽銭箱<木下彫刻工芸の河合さん>)。(新本殿用の賽銭箱は植山工務店さん製作で高濱さんの彫り。旧賽銭箱は戎殿で使用され岸田さんが彫ったとのこと)



カミさまは雑音と光を嫌うために、ご神体は白布で覆われ境内の電気も落とされた。篝火と提灯の灯と、清らかな雅楽(五常楽か?)の音曲に導かれて、手際良く遷座する。




社務所から戎殿へ。




戎殿で神事を執り行なう。



 境内の明かりが落とされ、遷座。


本殿に遷座後、境内の明かりが灯された。




午後8時半。正遷座祭が滞りなく終了。

650年大祭(平成23年)を期に、今回、天照皇大神(アマテラスオオミカミ)が増祀され、御祭神は天照皇大神・素盞嗚尊(スサノオノミコト)・品陀別命(ホンダワケノミコト)の三柱に。岸城神社の社紋に関しては、これまで誤用も多く地車の飾旗や彫物でも、木瓜(スサノオノミコト)と橘(ホンダワケノミコト)が逆になる例が殆どであったが、この度、正式な社紋の配置と寸法が決定したので一応は一安心である。宮一番である宮本町の逆さ紋は残念であったが、来週の北町の入魂式での北町に期待したい。祭礼年番も紋の配置はあまり気にしていないらしく、年番冊子は正しいが団扇は逆になっている。古磨屋では『地車名所独案内』で紋の配置に気を配り、民の謡では『平成地車見聞録』にて紋の配置に言及した。あくまでも、神社の例大祭における神賑行事としての地車曳行であるので、社紋配置への関心が高まればと思う。神社本殿の飾布や屋根の随所に正しい紋が入ってるので、これを期に誤用が正されることを望む。


(見物人の騒がしさとフラッシュの多さには度肝を抜かれた。何のために夜を選び白布で覆い電気を落としているのか。伊勢大神楽の際にも述べたが頭の痛い問題である)



年番冊子は正しい紋の位置であるが年番の団扇は逆紋。


『平成地車見聞録(民の謡)』 『地車名所独案内(古磨屋)』は木瓜が上の正しい配置。

 『地車名所独案内』より


この度正式に神社から示された紋の意匠。

8月24日 たいころじい33号 伊勢大神楽の音曲構成A 発売開始
■民の謡事務局■
忙しい毎日でご報告が遅れました。『たいころじい』最新号は発売されました(・・・発売されていました)。


    価 格 1,500円(本体1,429円+税)
特 集 飛天の楽器
連 載 編集長の一打一会/今回の一会・半井小絵
呂悦師匠の邦楽講座/藤舎呂悦
つれづれ咄/日比野克彦
尺八すけっちぶっく/土井啓輔
太鼓の風景/浅野昭利
太鼓の民俗学/茂木仁史
伊勢大神楽 平成鳴物見聞録 /森田玲
発 行
(財)浅野太鼓文化研究所

前号では、伊勢大神楽の音曲(約40種)が、親演目以外でも様々な場面で駆使されていることを図表で示しました。今回は
各音曲ごとに、駆使される場面すべてを写真で示し、かつ、他地域との比較研究のため五線譜と数字譜とで、その旋律を示しています。かつてない切り込み方で、伊勢大神楽の音曲の構造とその魅力に迫ります。お申し込みは「民の謡」まで。




全演目が収録されてビデオも発売中です(5500円)


■笛吹きの独り言■
渾身の一撃です。是非読んでいただければと思います(次の〆切はいつやったっけ?)

8月24日 ワッハ上方夏まつり
■笛吹きの独り言■
今日は、ワッハ上方の「上方亭」資料館にて「岸和田囃子」の演奏と講演。



内容は、大阪を題材とした須田剋太さんの作品を、大阪府立現代美術センターの中塚先生が解説し、旭堂南陵一門が講談でその名所を訪ねるというもの。その須田さんの絵の中に「だんじり」があるという。

司馬遼太郎さんの『街道をゆく』の挿絵を担当した須田剋太さんの挿絵(「河内のみち」)。問題は、私の研究対象は「岸和田型地車」と「岸和田囃子」であるが、挿絵の若江村(東大阪市)の地車は「大坂型地車」で「大坂囃子」であること。


そこで大坂と岸和田を結ぶ話を織り交ぜることに。現・泉大津から地車を借りて(おそらく大坂型地車)を「紀州街道」を通って岸和田城下の曲輪内に曳き入れる際に地車の柱を切った話(岸和田人はメチャクチャな発想である)や、紀州街道と言えば、私が大学時代に『街道をゆく〜堺・紀州街道』を読んだ際、堺から紀州街道を南下し・・いよいよ岸和田か!と思ったら、樫井(泉佐野?)まで話が飛んだのでひっくり返りそうになった話を織り交ぜ、若江村の地車と岸和田の距離を縮めていった。大坂型の地車の担い棒は「チョーサ」する棒なので「ちょうさい棒」と呼ばれる地域がある・・・大坂囃子が岸和田囃子の源流である話など・・・。演奏は、小太鼓と大太鼓(今回は平胴太鼓)を使用し、より岸和田囃子らしらを演出。最後の出演者再登場の再と、お客さんの追い出しにも演奏し、会場の盛り上げに一役買った。

こぢんまりした上方亭であったが、会場から人が溢れ立ち見が出る満員御礼。
橋本知事のプロジェクト案により存続が危ぶまれているワッハ上方だけに、今回の「夏まつり(二日間)」の成功はひとしおだったようで、公演後の打ち上げは裏方スタッフ総出で大盛り上がりであった。

多くの方に今日の演奏をお褒めいただいたが、旋律の美しさあってのことなので、長年岸和田囃子を育ててきた岸和田の人が何よりも偉い!。岸和田囃子の古典旋律の底力を改めて再認識した(やりまわしの映像の印象が強すぎて、出だしの演奏後、今の囃子はどこの「だんじり囃子」かわかりますか?とお客さんに聞いたところ、誰一人として判らなかったところは残念でもあり勉強にもなった。岸和田は「やりまわし」もさることながら、地車本体の彫物や鳴物も素晴らしいのです)。

打ち上げ後、数人で みなみの夜に繰り出す。帰りはいつも通りタクシーとなってしまった。有意義な一日であった。


8月23日 合同稽古 月々亭初公開
■民の謡事務局■
今日は「民の謡」に併存の「月々亭」の初公開・合同稽古でした。京町家様の古い建物で「通庭」や「中庭」もある「ウナギの寝床」。六畳二間+二畳+四畳が縦に並び、予想以上に広い部屋(お寺のお堂)で吹いたような響きも残ります。今後、笛のお稽古だけではなく、演奏会や講演会なども行なっていきたいと考えています。




8月21日 こども教室
■民の謡事務局■
今日で四回目の「こども教室」。今日は中間試験です。
岸城神社六五〇年大祭記念誌編纂委員で新しい由緒書の編集作業が長引き、少し遅れての師匠登場です。練習して来る子供として来ない子供の差が出てきました。出来てない子供は、何度も繰り返して教えている笛の持ち方や吹き方をまったく実践していません。これでは、やる気のある子供に迷惑がかかってしまいます。

それを心配して師匠から『次回、音が出ない、指が動かない人は次回から教室に来なくてよろしい。次でもう5回目です。やる気のある人に迷惑が掛かるので・・・本気で工夫して練習してそれでも出ない、判らないという人は、もう一回だけ基本から教えるので来てもよろしい・・』とのお叱りを受けました。






試験はさて置き(置ける状況ではないのですが)。今日は「並あし」の口唱歌を作ってきたので、師匠の笛に合わせて皆んなで歌いました。これは盛り上がります。歌で覚えると旋律は勿論、その曲調を、笛の音が出ない段階で習得することが可能です。


後半の教室は「きざみ」の唱歌です。

私たちと子供たち、真剣な遣り取りの中で本当の笑いや楽しみが生まれます。あともう一歩、子供に真剣さが出れば、もっと良好な関係が築けるはずです。最近の師匠は特に厳しいですが、それもこれも子供達のこと、岸和田のこと、遠くは日本の未来のことを思ってのことです。こちら側も手を替え品を買え、より良い方法を思案していきたいと考えています。

8月17日 関空にぎわいフェスタ

■笛吹きの独り言■
店舗を岸和田に移転して、(良いことではあるが)店がさらに忙しくなった。昨年までは、店を閉めて総出で「にぎわいフェスタ」に参加していたが、今年はそういう訳にはいかない。鈴原店担当。私と南部で関空に。岸和田市の物産ブースに出店しつつ舞台で約20分の演奏。さらにこの暑さ。なぜか疲れやすいと思ったら、盆に原稿作成と盆踊りで飲みまくった為であった。今日も気合いで乗り切ることにする。






舞台の出来は良いとは言えない。大人も子供もひょとひょろとしたミミズの這ったような笛である。疲れもあり、私の「怒り」が爆発。予定外であったが、これでもかという程、大音量で切れの良い「カミあそび」を最後に吹いた。この音で何かを感じていただければ良いのだが。ミミズの原因は「音の入りの自信のなさ」にある。ここで入っていいのか?と考えながら、誰かが吹けば吹くというのであれば、全員が一瞬遅れることになる。正しく入っている者も廻りが吹かないので吹くのを止めるという始末。失敗はどうせやるなら思い切ってやった方が良い。逆に、思い切ってやらずに成功しても、それは成功経験とはならない。そのあたりのことを反省点として話をした。子供たちには次回の教室までに「良かった点・悪かった点・改善方法」を文書で書いてくるように指示。次に繋げていただきたい。


『師匠!師匠!』と、何かと思えばエコバックに絵を描いたものを見せに来たようだ。
見れば地元のだんじりの旗指物の絵と共に篠民研の紋も入っているではないか。
こういう所はかわいらしいのであるが、子供らの笛の出来が悪かったので目一杯関心を示すことが(立場上)出来ないことが心苦しい。


出演後、門下生の皆さんに『鳴物事始め』原稿の見直しをお願いした。


今日の圧巻は・・・高校による中国獅子と龍の舞。特に、鳴物の太鼓の女の子の内の一人の太鼓が凄まじかった。獅子や龍の動きを見ながらの余裕の打ち込みと、気を入れて打つ際のバチ捌き、そのメリハリが美しい。相手が嫌でなければ是非何らかの形でご一緒したいと思った。どんな女性かもわからないので流石に直接話かける訳にもいかなかったが、やはりこの雰囲気の太鼓打ちに出会うことは中々ないとも考え直し、思わず顧問の先生に名刺を渡して、また舞台を見に行きますと言ってしまった。土居さんが亡くなってからどうも太鼓との共演で攻め切れていない。いい太鼓打ちと共演したい。



8月16日 淡輪二日目
■民の謡事務局■
この日から南部さんが京都から民の謡に就職です。浴衣が似合う女性です。学芸員の資格を持ち、前職は和菓子店の店長。「民の謡」期待の新人です。(因みに左のカトちゃんはおばちゃんの仮装です)。




鈴原と南部のラブラブダンス。


笛の吹く子供も・・


ラブラブダンスは3人でも可能。


淡輪名物Sちゃん(後ろ向きの男性)直々に踊り教えていただきました。

今年も淡輪を満喫しました。また来年。

■笛吹きの独り言■
七年前は坂原くん僅か一人だった笛の吹き手が、今では地元の子供も笛を吹くようになった。昨年は『見聞録』の製作で最後の一日のみ、一昨年は『独案内』の編集作業で鈴原と門下生のみの参加であった。今年も『鳴物事始め』の締め切りを数日後に控えており、参加を一瞬ためらった。が、門下生も沢山参加するし、何より、あの盆踊りの雰囲気は現実逃避(編集作業)には打って付けである。今年は鈴原が往き帰りの運転をしてくれるというので、大いに飲みながら笛を吹けた。舞台の演奏ではなく、この適当(良い意味で)の笛が笛の経験値を格段に上げてくれる。

門下生への注意は2点。1点目、舞台での演奏と同じように構えてはいけない。重心を片脚にッ掛け、踊りや太鼓を見ながら場の雰囲気に溶け込むように。2点目、歌の入り方によって笛の旋律が変わるので自分勝手に吹かずに地元の人の旋律を聴きながら。

淡輪には大勢で押しかけているので、門下生が下手な笛(あるいは悪い意味で上手い笛)を吹くと、場の雰囲気を完全に壊してしまう。その一点だけが毎年気掛かりで、中々気を抜けない。今年は門下生が事前に心得を心得てくれたという点と、笛を7笨6孔古典調(地元と同じ調子の笛)でないと参加できないことにしたので(通常、門下生は7笨唄用で練習)、音の雰囲気を、より地元に近付けることができた。楽しい二日間であった。来年もまた楽しみである。

南部さんには多少期待している。何かの本に書いていた。「人は育てるな!入れ替えれ!」。入れ替えられないように頑張っていただきたい。

明日から『鳴物事始め』の追い込みである・・・と思ったら明日は「関空にぎわいフェスタ」であった。子供教室の生徒が出演する。原稿間に合うのか・・?。取り敢えず明日のことは明日考えて今日は飲むことにしよう。

8月15日 土生(はぶ)の鼓踊り(こおどり)
■笛吹きの独り言■
『見聞録』が間に合わない。しかし「土生の鼓踊り(土生)」と「葛城踊り(塔原)」を見ずに岸和田の盆踊りは語れない。土生神社の宮司さんからの連絡もあったこともあり、少しだけでも見聞に行くことに。両方踊りとも桶胴太鼓(大きい締太鼓)に短いブチを握る(というよりも掴む)。土生では桶胴太鼓の横に樽を併置。体をのけ反ったり捻ったりの曲打ちが見ていて飽きない。









宮本町・上町の地車小屋でも古い桶胴太鼓を見たことがある。両町とも岸和田における村方(農村部)である。農村部では所謂「鼓踊り」あるいは「雨乞い」踊りは一般的であったのであろう。今日も勉強になった。


8月14日 淡輪盆踊り(上村)
■民の謡事務局■
今年は「7笨調子6孔古典調」の笛を揃えての参加です。「蘭情管」の人気が高く在庫が一気になくなってしまいました。「蘭情(らんじょう)」さんの笛は和太鼓集団・鼓童をはじめ、有名な篠笛奏者が愛用しております。師匠は「蜻蛉(あきつ)」ですが、数年前、岸和田囃子に新たな刺激を入れたいということと、篠笛を選ぶ際の選択肢を増やしたいとの想いで、岸和田囃子用の笛を蘭情さんに製作していただいています(岸和田囃子と淡輪盆踊り囃子は同じ笛・大阪南部は様々な祭で同種の笛が使用されている)。現在まで、旧市・山手・堺などの鳴物係が購入し、10管ほどが出回っています。音量が大きく味のある趣が好評です。(因みに、今月末発売の『鳴物事始め』付属CDの二重奏部第二管は蘭情管です。)



19時過ぎ現地に到着。今年で7年目となる淡輪。毎年お世話になる坂原さんをはじめ、保存会の方が温かく迎えてくれました。

坂原さんが太鼓を打ちはじめると、住民の皆さんが集まってきます。坂原さんは、師匠も惚れ込む程の豪快かつ美しい姿で太鼓を打ちます。


一打ち終えると門下生に直々に笛をご指導していただきました。


さらに!短時間ですが、櫓の上でも吹かせていただくという大サービス。太鼓と三味線、音頭が間近で、櫓の内側に笛の音もふくよかに響きます。これは中々貴重な経験に門下生も大満足です。勉強になりました。


蘭情管・総巻のKさんは櫓の下で・・・。逆手で吹く姿も美しいです。


飲んだくれていた師匠ですが、ひょこっと笛を吹きながら踊り出しました。Jさんとラブラブダンスです(地元では、二人が互いの廻りを廻りながらの踊り方をこのように呼びます。)。

この日は23時まで、踊って吹いて淡輪にどっぷりと浸かりました。明日は『鳴物事始め』の編集作業、そして、だんじり祭用・笛の飾り房の追い込みのため、岸和田でおとなしく仕事をしておきます。次は明後日16日に。

8月12日 岸和田だんじり祭 鳴物事始め 笛の段 表紙完成
■民の謡事務局■
度肝を抜く表紙絵である。書籍完成後に表紙については詳しく述べる。

息抜きに、古磨屋代表で岸和田市青年団協議会会長のT本氏が音頭をとっている「箕土路(みどろ)」の盆踊りに顔を出す。六覺さんも来ていたので、先日急遽決定した「ウィン」の打合せも兼ねる。



8月10日 よみうり文化センター 太閤園フェスティバル
■民の謡事務局■
よみうり文化センター主催の「太閤園フェスティバル」。希望者数名と師匠とで約20分の舞台をこなしました。

■笛吹きの独り言■
毎年の民の謡主催の「合同発表会」と比べると小さな舞台であるが、この位の軽い舞台を複数回経験していくことが、本番での強さを養うのに効果がある。予想以上にうまくまとまり一安心。終了後皆さんと1階喫茶店でいただいたマンゴーパフェが美味しかった。



8月7日 こども教室
■民の謡事務局■
今日は大太鼓付きで「関空にぎわいフェスタ」の予行演習です。大太鼓が入ると一気に岸和田囃子っぽくなります。
「並あし」(岸和田だんじり囃子)の掛け合い(二重奏)まで持って行きたかったのですが、音が揃わずやむなく断念。今後の課題です。


8月1日 古磨屋がウィンをやることに
■笛吹きの独り言■
古磨屋は4年前、岸和田市青年団協議会会長の塚本浩司と、私、そして六覺千手の三人で結成したドリームチームである。『箕土路の地車・新調記念誌』をはじめめ、自他共に認める名著『地車名所独案内』を刊行、今年2月には岸和田市立浪切ホールにてシンポジウム『堺・泉州の神賑〜地車・やぐら・ふとん太鼓』を成功させた。この気まぐれ3人組が、ガストでの何気ない打合せの中で「ウィン」を継承・発展させることに。「ウィン」とは、知る人ぞ知る・・というか堺・泉州の祭礼関係者なら誰もが知っている名店(珍店?)。「だんじり関連」のビデオや記念誌など数々のマニアック物を取り扱っていた。岸和田市は荒木町、和泉市は和泉中央に店舗を構えていたが、今年上旬、荒木店を閉鎖、7月一杯で和泉中央店も閉鎖が決定。民の謡や古磨屋の商品もウィンでの売上が大きく、周囲でもその閉店を惜しむ声がよく聴かれた。これは困ったと思っていたことろ、それならば、ウィンの「だんじり関連」の部門だけを分離させ、さらに古磨屋的に、より内容の濃いものにして「古磨屋・ウィン」を再出発させようということになってしまった。場所は、思案した結果、うち(民の謡)が岸和田に移転したので、その跡地。「民の謡(忠岡)」→「岸和田・五軒屋」、「ウィン」→「忠岡」。トコロテン押し出し形式でウィンをやることに。乞うご期待!





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